<引用 読売新聞2019.12.19> 2019.12.19 小林 勝

台風19号 防災情報検証へ

気象庁 「狩野川」例示 妥当性を議論

気象庁は12月18日、台風19号の上陸前に1958年 狩野川 かのがわ 台風を例示した防災情報について、有識者会議を来年1月に開き、妥当性などを検証すると発表した。来年3月末にも改善策を取りまとめる。

気象庁は台風上陸前日の10月11日に開いた記者会見で、死者・行方不明者1200人以上を出した狩野川台風を例に「記録的な大雨となる恐れがある」と注意を促した。

しかし、狩野川台風の死者・行方不明者は東海・関東地方が中心だった。台風19号で、河川の氾濫や土砂災害が多発した長野県や東北地方の住民に、深刻なイメージが伝わらなかったという指摘が出ている。

同庁は昨年の西日本豪雨を受けて防災・気象の情報伝達を検証する有識者会議を設置しており、この会議で台風19号などの課題を取り上げることを決めた。

 

 <引用 読売新聞2019.12.19> 2019.12.19 小林 勝

浸水建物6割 「内水氾濫」原因

今年10月の台風の大雨で床上・床下浸水の被害を受けた建物約4万7000戸の6割に当たる約3万戸は「内水氾濫」が原因だったことが分かった。国土交通省が12月18日に都内で開かれた都市型水害の検討会で報告された。さいたま市や川崎市など都市部で被害が目立っており、国交省は内水対策を強化する。

内水氾濫は、排水能力を超える雨水が下水管に流れ込み、側溝などからあふれ出す現象。雨水が染み込みにくコンクリートに覆われ、下水管が無数に走る都市部で多い水害とされる。

国交省によると、11月末時点で、15都県140市区町村の住宅など計3万125戸が内水氾濫で浸水していた。仙台市で1575戸、川崎市で1508戸、さいたま市で1316戸に及んだ。