<引用/神奈川新聞> 天知る地知る我知る人知る 2019.1.20 小林勝

 

<引用/神奈川新聞・照明灯 2019.1.9>

天知る地知る我知る人知る

 

私の好きな言葉、「噛めば噛むほど かめばかむほど 味のある言葉」 が新聞に載っていましたのでご紹介します。

 

 <引用神奈川新聞・照明灯 2019.1.9>

中国の史書・後漢書の故事に基づく熟語「四知」の四とは天、地、我そして相手を指す。天知る地知る我知る人知る、のことわざなら、正直に生きることの大切さを説く戒め いましめ としてよく用いられるところではある。▼後漢期の頃。領主となった男が任地に赴く おもむく 道すがら、さる行政区の長官が尋ね来て賄ろ わいろ を差し出す。誰も知らないから、と。が、男の言うには<とんでもない。天と地、何より私たちが知っているではないか>。二人だけの秘密と考えていても隠し事などというものはいつか他に漏れてしまう、との教えである▼さて、こちらはどうだろう。組織の一握りしか知らなかったはずの隠し事が、司法取引なる便法により、はからずも他に漏れるに至ったか、それとも元々なかった話か▼東京地裁で昨日、特別背任の疑いで再逮捕された日産自動車前会長カルロス・ゴーン容疑者の勾置理由開示手続きが行われた。別件の容疑で捕らえられ、約50日ぶりに姿を見せた前会長は<無実だ。合法的に業務を推進してきた>▼事件は一企業の不祥事という枠を超え、日仏両政府を巻き込む暗闘 あんとう の域に踏み込んだ気配を醸し出す かもしだす。それにしても、救世主の尊称を一時は奉られた まつられた 経営者が金にまつわる不正を問われる現世のあさましさよ。【2019・1・9】

 

ところで皆さんは、「噛めば噛むほど味がある食べ物」 ってありますか?  私はあるんです。子供のころ、暇でしたから小学生だったと思います。中学は部活で帰りが遅かったですから。学校から帰って、お腹が空いているので食べるものを漁り あさり ました。いつもは、小麦粉を練った いわゆる 「すいとん」 が鍋に入っているんですが、ない時もあったんです。両親は、野良仕事 のらしごと で朝から出払ってしまっていませんでした。朝炊いたご飯はあったのですが、おかずが何もないんです。味噌をおかずにしてみたのですが、しょっぱくてそれほどは食べれません。お砂糖をご飯にまぶしてみたのですが、喉 のど に引っかかって喉を通りませんでした。しょうがないので、家中の食べ物を探していたら背丈ほどもある大きな缶 (コンテナ) に入った小麦粉がありました。もちろん、皮が付いています。これを口にほうばったんです。そしたら、これが旨いんですね。粘り気があって、噛めば噛むほど味があった小麦粉を思い出します。